基本と意外性の相乗効果が新鮮なフレンチ店 ITASHI

甲府市荒川のテナントの一角にあるITASHIの紹介。
フランスで修行を積んだオーナーシェフ一人での料理提供をしているフレンチレストランです。
ITASHIって不思議な店名だなと思っていましたが、サービススタッフの話によるとフランス修行中、他の料理人がオーナーの名前をうまく発音できず「イタシ」と言われていたことに由来するそうです。

伺った時は年末だったこともあり、ディナーは満席でランチをいただくことになりました。
4人がけのテーブル席×1、2人がけのテーブル席×1、個室がありました。
シックでモダンな家具、内装、シンプルでデザイン性の高い器。お料理への期待も高まります。

メニューですが昼・夜完全予約制でコースのみの提供となります。

ランチコース（ショート）前菜２皿、肉料理、デザート	3,500円
ランチコース（スタンダード）前菜２皿、魚料理、肉料理、デザート	5,800円
ディナーコース（スタンダード）前菜２皿、魚料理、肉料理、デザート	5,800円
ディナーコース(おすすめ）お料理５皿、デザートを味わっていただけるおすすめコース	8,600円

今回はランチコース スタンダードをオーダー。
お料理の前に乾杯。

スタッフの方から料理の説明をされましたが、美味しく食べている間に失念してしまいました。
記憶の糸を手繰り寄せて料理名を書きますが、間違えていましたらご容赦ください。
一品目はアミューズ。もち豚のリエットをパリパリの薄皮で包んだものとチーズをパリパリに焼いたお料理です。
リエットのしっとり食感と薄皮のパリパリ感のコントラストがよい一品。
下に写っているつぶつぶはレンズ豆。独創的な盛り付けです！

2品目のアミューズはバーニャカウダ。えっ、これバーニャカウダなの？という見た目ですが、カリカリに揚げたポテトのフレークが上に乗っています。

下には角切りにした野菜が入っています。ソースはもちろんバーニャカウダ。サクサクとコリコリにガーリックの効いたソースが絡み合い、こちらも食感が楽しいお料理でした。

手でちぎるのが難しいほどの熱々パンがやってきました。とろけるバター、美味しいパンはもはや罪。
ついつい食べすぎてしまいます。

ここから前菜となります。一皿目は甘エビのムース。こちらもエビどこ？って感じですよね。

ベビーリーフの下にねったりとした食感のエビとホタテがたくさん隠れてました。
黄色く散らしてあるのは柑橘類の皮です。柑橘風味がエビととてもマッチして、爽やかな風味になっています。

前菜2品目はホタテのフレーゼ、黒トリュフがけ。
こちらもフレーゼされたホタテがキャベツの下に隠れています。運ばれてきた瞬間からトリュフの独特な香りが漂います！

絶妙にグリルされたぷりぷりのホタテ。焦げのついた部分は特に香ばしくて、美味しくて！
ホタテの旨みを吸ったキャベツも絶品。パンに吸わせて食べたらさらに美味しいですとサービススタッフからの耳より情報。

ここからメインのお料理。まずは魚料理。運ばれてきた時にはおっしゃれ〜ぐらいにしか思いませんでしたが、料理名がなんと「ブリ大根」と聞いてびっくりしてしました！
蒸されたぶりは火が全体にきちんと入っているとのことでしたが、パサつき感はまったくなくレアな口当たり。
味付けは塩のみということでしたが、口の中に溢れるぶりの旨み。グリルされた部分が口に入ると香ばしさが口いっぱいに広がります。下のソース部分は大根ですが、旨みたっぷりでまた食べたい！となった一皿でした。

メインの肉料理はもち豚のコンフィ・・。コンフィだったと思います。

見た目ベーコンのようにも見えますが、しっとり低温調理されたもち豚です。
柔らかくジューシーですが、肉の弾力も感じられる火の通し方。グリルされた野菜もとても甘くて美味しかった。

最後はデザート。ドリンクはコーヒーを選びました。デザートはトンカ豆を使った一品。

トンカ豆を見せてくれました。初めて見る食材でしたが、匂ってみると杏仁豆腐のような香りが。

アイスの上に落雁を砕いたようなスイーツとコーヒーのクラッシュアイスを乗せたデザート。ほんのり杏仁の香りがしますが全体的に甘さが控えめ。クラッシュアイスが口の中をさっぱりさせてくれ、コースの締めにとても会うと感じました。

やはりフランスで基礎からきちんと学ばれているからでしょうか、どの料理も火の通し方が絶妙でした。
モノトーンの素敵な器に、遊び心のある盛り付け、目も舌も楽しめる大満足なコースだったと思います。
駐車スペースがあまりないので、利用の際には乗り合わせた方が良さそうです。