山梨県産の旬な農産物を丁寧な仕事で串揚げに 甲州串揚 周山（現在移転）

昨年のniauhausの忘年会は甲州串揚 周山にしました。
その理由はスタッフが加齢により揚げ物を食べると胃がもたれるので、これ以上加齢するまえに串揚げのコースを食べたいという、そんなくだらない理由でした。
周山は昔からこの場所にあるお店です。数年前は「京風串揚」となっていましたが、今は「甲州串揚」となったようです。
気にはなっていたのですがちょっと敷居が高そうで・・

店内は揚げている所を見ながら食事が出来るカウンター席と小上がりの席。どちらでもお好きな方でと言われましたので今回は小上がりの席で。各テーブルは御簾で仕切られています。
予約の際にも感じましたがお店の方の接客が小気味よく、自然とテンションが上がります。
今回は季節の特別コース　8,000円でお願いしました。

お店の方がそれはそれは丁寧にお料理の説明をしてくれます。食べながらで結構ですよと言われましたが、こんなにも説明してくれる所は今までなかったので、聞き惚れてしまいました。
前菜は栗カボチャのポタージュ、栗の揚げ物、椎茸の春巻き。栗は渋皮がついたままだったので苦くないか恐る恐る口に入れると、苦みは全くなく、渋皮が香ばしくパリパリとアクセントになりとても美味しかったです。フランス産の塩をつけながらいただくのですが、栗の甘さを更に引き立ててくれます。

これは甲州ブランドの豚・牛・鶏をつかった串揚げ＆揚げ物。

一番左が甲州豚を使った串揚げなのですが、一手間かけている所がこのお店が愛されている所かもしれません。
なんと甲州豚のベーコンを入れたリゾットを串揚げにしているのです。

次はお造り。何の魚か失念しましたが、こぶ締めされた白身の魚に、卵黄のソースを自分で混ぜてタルタルに。ちょっと見えにくいですが、自家製ポン酢のジュレがまた美味しい。お酢を使わず、県内の柚子を使って作るこだわりのポン酢だそうです。

そしてこちら無添加のこんにゃくのお刺身。こちらも自家製の山椒味噌でいただきます。どちらも美味しい！

こちらは魚介の串揚げ。ホタテや牡蠣などになります。牡蠣はそのままでなく裏ごしし、茶碗蒸しのように仕立てた物を串揚げにしてあります。お出汁と牡蠣の風味のするプディングを食べているような贅沢な一品。

またホタテの貝柱も特大サイズ。甘みとホタテの香りが強く美味しゅうございました。

こちらはA5ランクの甲州牛のローストビーフ。美味しくない訳がない。こちらは自家製の干しぶどうを食べながら食べてくださいということでした。今はお肉と甘いフルーツなどを一緒に食すのがトレンドなのだとか。

そして周山名物の焼き物。豆腐の明太子のせ。明太子はマヨネーズと和えているかなぁ・・香ばしくてもう一つ食べたくなってしまいました。

お口直しにと野菜のスティックを出されました。白菜と大塚人参、大根などです。ゴマ味噌が合います。
真ん中の緑色なのはクレソン。初めて見るサイズです・・。スタッフはクレソンが苦手ですが、クレソン特有の臭いもほとんどなく美味しくいただきました。不思議〜

こちらで串揚げは最後。海老・蓮根・紫芋・こんにゃくのラインナップ。どれも美味しかったですが、お出汁と柚子胡椒で炊いたというこんにゃくが良かったです。
衣はキメが細かなサイズを使用し、油はしっかり切っているという事もあり最後まで胃もたれせずに美味しくいただけました。
揚げる人が違うだけでこうも違うのですね〜

〆のご飯物はアオサの雑炊・・・。アオサ大好きなので丼いっぱい食べたかった・・。そして上品なお出汁が本当に美味しかった。

デザートは周山特製の葡萄のコンフィチュール。加糖は一切せず元の量の半分までに詰めたというコンフィチュールは甘さが控えめでさっぱりした味わい。隣りはこれまた初めての体験、ウーロン茶のエスプレッソ。どちらも揚げ物のコースをさっぱりと締めくくってくれました。

お料理はコースのみで、一番お安くても4,700円。ちょこちょこ利用できるお店ではないですが、記念日などのお食事にオススメです。
串揚げは写真に撮ると案外地味になってしまって、この美味しさ伝わったでしょうか？