勝沼の甲州街道沿いに建つ旧田中銀行博物館の紹介。
母の知り合いがボランティアガイドをしているということがテレビで紹介され、連れて行って欲しいとせがまれました。

旧田中銀行博物館は、明治30年代初め「勝沼郵便電信局舎」として建設された藤村式建築の流れをくむ建物。藤村式とは甲府駅北口に移築された甲府市藤村記念館を指します。あっ、写真の中に篠山紀信さんが撮ったという写真が飾られていますよ。

なんでも当時腕利きの大工だった松木輝殷が建てたのだそうで、擬洋風建築というそうです。当時はとてもモダンだったのでしょうね〜。

甲州市はひな祭期間中なので、博物館の中にもお雛様が飾られていました。

吊るし雛やとても古い骨董価値の高いお雛様もありました。こちらは個人の持ち物だそうで・・
なにやら由緒正しそうな箱もございました。


1階には年期の入った黒電話や

当日使われていた判子やお札などの資料が展示されています。

これ何だか分かりますか? 何でもタイプライターだそうで・・。見ただけではどう使うのかさえ分かりません。

また豪華な陶器製の便器も見ることができます。絵付けが素晴らしいですね〜。

階段部分は吹き抜けになっていて、これまたモダンな様子。


階段を上がると正面にバルコニーが見えます。向かいにちらりと見えるのが田中家の本宅。
ガイドさんの話によると現在の富士急行グループの社長のおばあさまの実家になるそうです。資産家だったのですね〜。

門の上にちょこんとあるのはガス灯。レトロ感が増します。

左側には和室の座敷が。

右側には客間があります。この部屋は甲州街道を挟んだ田中本家へ第二次世界大戦中疎開していた北白川宮家の侍従・水戸部孚に住居として使用された歴史があり、北白川宮家所縁の品々が今日もそのまま残されています。


また扉の随所に見られる、薄いペンキの上に濃い色を重ねて造られた「ペンキ木目」と呼ばれる模造木目は、山梨県内にはほとんど残っていないということで貴重な資料となっているようです。ちらっと見ただけでは分かりませんよね。木目を美しくはっきり見せるために描かれたらしいのです。贅沢〜。

灯りも同じデザインがなく、みんな部屋の雰囲気に合わせて変えられていました。

建物の裏にはお蔵があり、当時は銀行の預金などが保管されていたようです。今でもお宝が眠っているのかな・・。

古い写真を元に再現された門には「田中」の文字があしらわれています。わかりますか?

ガイドさんに説明してもらうと面白いですよ〜。

旧田中銀行博物館
住所 | 山梨県甲州市勝沼町勝沼3130-1 |
電話番号 | 0553-44-3755 |
営業時間 | 10:00~16:00 |
定休日 | 4月~10月/木耀~日曜、11月~3月/土日 |
駐車場 | あり(1軒隣り(東側)) |